2020年の東京オリンピックに向け、競技場などの建設が進んでいる。新しい空間ができるのは良いことだけど、必ずしも僕らが使える空間とは限らない。東京にはもっと身近に使えるパブリックスペースがたくさんあるはずだ。せっかくやってくるこの機会に、公園・ストリート・水辺・空き地などを楽しく使い倒すプロジェクトを仕掛けてみたい。
公共R不動産ではそんなことを考え始めた。
2012 ロンドンレガシー
2012年のロンドンオリンピックでは”持続可能性”がテーマになっており、ロンドンレガシー開発公社(LLDC:London Legacy. Development Corporation)が、大会終了後を見据えてオリンピック会場の開発を行うことで、まちの風景やアクティビティを変えるきっかけとなった。
オリンピックの公式スポンサー以外の企業も多数参画し、コミットの間口を広げることになった。もしかすると、ロンドンという都市にとっては、こちらのインパクトの方が大きかったのかもしれない。
では、東京はどうだろうか。オリンピックに向けて、民間・市民に開かれたアクティビティが動き始めているだろうか? 市民は自分の空間としてパブリックスペースに責任を持っているだろうか。行政は過保護に管理しすぎてはいないだろうか。
みんなで東京のパブリックスペースを変える
僕たちが東京という空間を、個人として、市民としていかに捉え、関わるのかを再考してみたい。RePUBLIC TOKYOはそのためのプロジェクトでありムーブメントである。
このコラムでは、東京のパブリックスペースで、見てみたい、実現したい画期的なコンテンツを紹介していく。 実際に仕掛けたいコンテンツがあれば連絡して欲しい。また、そのスポンサーになりたい企業や、エリアを盛り上げるために誘致したい自治体があれば、連絡して欲しい。公共R不動産では、それらをマッチングさせることで、パブリックスペースを変えていきたいと考えている。
RePUBLIC TOKYOが生まれた背景
今、公共空間/パブリックスペースは大きな転換期を迎えている。今までは、保守的な空間だった。行政が管理しなければならない、聖域のような場所だと、私たちは暗黙のうちに考えていたのではないか。それはなぜだったのだろう?
増える人口、発展する経済の中で秩序を守るため、公平性を保つためだったのだろうか。結果的にそこを管理する行政に大きな負担がかかっている。
しかし状況は変わった。今、市民や企業が公共/パブリックを担おうとしている。
今の東京では、しっかりとした常識/コモンセンスを持った市民や企業による、新しい手法の公共空間/パブリックスペースの創造と運営が可能ではないだろうか。
いや、このタイミングだからこそ、東京がパブリックマインドに溢れた都市であることを世界に向けてプレゼンテーションするべきではないだろうか。
行政は勇気を持って公共空間を委ね、市民や企業は責任を持ってそれを受け取る。その新しい関係性の構築がそれぞれの利益であり、都市の魅力を生み出す機会になる。
RePUBLIC TOKYOは、それに実現するための、東京という都市をフィールドにした社会実験でもある。
パブリックスペースの未来
想像してみる。
ある日曜日の昼下がり、街中が歩行者天国になって、屋台やパフォーマーの間を人々がそぞろ歩く風景を。
水辺にデッキテラスが張り出して、隣が小さなレストランや船着場になっている風景を。
公園にはキオスクのようなカフェがあって、コーヒー片手に仕事をする人や子どもと遊ぶ家族が一緒に佇む風景を。
でも、現在のルールのもとではその風景を簡単に実現することができない。
私たちの公共空間/パブリックスペースは何か大切なものを失ってたのかもしれない。
市民と企業と行政が新しい関係性を構築することにより、東京の公共空間/パブリックスペースにありそうでなかった、楽しく活発な風景を実現したい。
コンテンツに関する問い合わせはこちらのフォームからご連絡ください。
問い合わせフォーム