パークナイズ:公園化する都市

建築・都市は今、「公園化」したがっているのではないか?これまで街に閉じていた公共施設、オフィス、商業施設などが緑豊かなオープンスペースを備え、街にひらくようになった。この現象を「パークナイズ」と呼び、人々のニーズ、実現する仕組みを紹介。Open Aが設計・運営するプロジェクト、国内外のリサーチ事例、妄想アイデアから、多彩なデザイン、マネジメント手法を解説。

パークナイズ 公園化する都市

編著:Open A+公共R不動産 編
著:馬場 正尊・飯石 藍・小川 理玖・菊地 純平・木下 まりこ・中島 彩・和久 正義
体裁:四六判・272頁(カラー128頁)
定価:本体2400円+税
発行日:2024-09-20
装丁:鈴木麻祐子
ISBN:9784761529024

目次

はじめに Parknize the City-都市は公園化したがっている

1章 PARKand 公園×○○
1 つなげる
01 PARK and Library(公園×図書館)
佐賀城公園 こころざしのもり
―図書館と公園の境界を溶かす
02 PARK and Apartment(公園×団地)
高円寺アパートメント
―団地のグラウンドレベルを街にひらく
03 PARK and Shopping Center(公園×商業施設)
ちはや公園
―公園のような商業空間は地域に愛される

COLUMN 1|場と人をやわらかくつなげる、新しい公園のマネジメント

2 置く
04 PARK and City Hall(公園×市役所)
LIVE+RALLY PARK.
―小さな仮設建築が大きな都市政策を導く
05 PARK and Station(公園×駅)
こすぎコアパーク
―駅前広場にコンテンツを散りばめる
06 PARK and Studio(公園×スタジオ)
KURUMERU
―ひらかれた建築が公園に新たな出来事を起こす

3 重ねる
07 PARK and Roadside Station(公園×道の駅)
トライアルパーク蒲原
―残土を使った公園で道の駅への可能性を試す
08 PARK and Bridge(公園×橋)
桜城橋 橋上広場
―橋の上の公園は活用されるのを待っている

COLUMN 2|公園を均質化させない、公共性と収益性の丁寧な重ね方

4 見立てる
09 PARK and Community Center (公園×コミュニティセンター)
みんなの公園
―空き地の公園化が市民の自由なふるまいを生む
10 PARK and Alley(公園×路地)
Slit Park YURAKUCHO
―路地の公園化がエリアの未来を予感させる
11 PARK and Road(公園×道路)
守口さんぽ
―社会実験が道路の公園化の道をひらく
12 PARK and Department Store(公園×デパート)
iti SETOUCHI
―廃デパートの壁を抜き屋根のある公園と見立てる

2章 PARKnize 公園化する都市
S-軒先スケールのパークナイズ 
【CASE01】おいしいパーク-使われていない畑が地域にひらかれた居場所に
〈妄想アイデア01〉町工場のPARKnize-町工場が地域のクリエイティブハブに
【CASE02】インフラスタンド-水道工事会社が街にひらいた私設の公衆トイレ
〈妄想アイデア02〉工事現場のPARKnize-仮囲いの一角を、表現の舞台に
【CASE03】New York City Tree Map-「推しの街路樹」は、個人が都市の風景にコミットする仕組み
〈妄想アイデア03〉軒先・縁側のPARKnize-庭先60cmを「特区化」してパブリックにシェア
【CASE04】ただの遊び場ゴジョーメ-空き家を小さくひらいたら、街に起こった大きな変化

M-建築スケールのパークナイズ
【CASE05】1111 Lincoln Road-駐車場が人の居場所に。パーク&パーキング!
〈妄想アイデア04〉ガソリンスタンドのPARKnize-郊外の風景を変えるロードサイドの拠点に
【CASE06】the COMMONS-バンコクの商業施設は半屋外の立体的な公園
〈妄想アイデア05〉物流倉庫のPARKnize-ストック空間をひらいて、みんなの遊び場へ
【CASE07】THE CAMPUS-オフィスビルをくり抜いて出現した都会のエアポケット
〈妄想アイデア06〉コンビニエンスストアのPARKnize-なんでもあってなんでもできる。24時間営業のエンタメ公園
【CASE08】HIROPPA-地域の未来のために。陶磁器メーカーの私設公園

L-インフラスケールのパークナイズ 
【CASE09】なんば広場-構想から15年、タクシープールを大改造!
〈妄想アイデア07〉団地のPARKnize-公園の中で暮らす。団地の可能性は豊かな屋外にあり!
【CASE10】タグボート大正-特区制度で大阪の水辺を切りひらく
〈妄想アイデア08〉墓地のPARKnize-日常的に通いたくなる明るいお墓
【CASE11】CopenHill-ごみの山が遊べる山に大変身!
〈妄想アイデア09〉メガソーラーのPARKnize-エコエネルギー&フレッシュフード
【CASE12】SEOULLO 7017-ソウルの駅前に浮かぶ1kmの公園

XL-都市スケールのパークナイズ
【CASE13】田園都市・レッチワース-敷地境界を緑に置き換える
〈妄想アイデア10〉地方駐車場のPARKnize-「衰退する都市」ではなく「公園化する都市」と呼んでみる【CASE14】PUBLICWARE-未来の都市の風景は個の集合体で浮かびあがる?

3章 Interview この先の都市を描く対話
01 小野裕之さん(散歩社)
-メディアのように空間を編集する、下北沢BONUS TRACKのメカニズム
02 吉村有司さん(東京大学先端科学技術研究センター)
-データ活用が都市計画・まちづくりの民主化を進める

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