RC造2階建て、可愛らしい瓦屋根が特徴で、全ての教室が中庭に面した小さな校舎です。 校舎の特徴として印象的だったのは、中庭を中心としたつくり。昇降口は吹き抜けになっており中庭からの明るい光が差し込んできます。現状はブロックタイルが敷かれ味気ない雰囲気ですが、芝生を敷いてぱっと中庭に出られたりしたら素敵な空間になる予感!
小中一貫校の設置・統合に伴い2017年3月に閉校。コミュニティの核となっていた学校を有効活用するとともに、これを機に地域の交流拠点として再生すべく、校舎・体育館・校庭・プールを一体的に活用する事業者を募集することとなりました。
川に挟まれ、田んぼに囲まれた、開放的な立地
東には鬼怒川、西には田川が流れ、周辺には田んぼが広がる自然豊かな立地です。2階から見える、一面田んぼの風景は圧巻。
この5月には延島小学校から車で5分ほどの場所に、地場産業として盛んだった養蚕道具の展示や後継者育成を行う「桑・蚕・繭・真綿かけ・糸つむぎのさと」がオープン。地元の伝統や文化への関心も高まっているそうです。
気になる貸付条件は??
この物件の推しポイントは、建物賃料が無償であるということ!建物の改修や整備費・維持管理費は事業者負担となりますが、建物の状態も比較的よく、耐震性も問題ありません。ほとんど手を入れなくても使えるのではないかと思います。
契約形態としては、校舎(RC造2階)・体育館(S造2階)・プール・校庭をまるっと一括して、市と賃貸借契約を結ぶことになります。
ポイントは地域との付き合い方
最後に選定審査のポイントを整理。
今回選定審査で押さえておくべき項目を整理すると、①地域貢献度、②事業計画の安定性、③賃料の3点がキモとなりそうです。
まずは地域への貢献度。「体育館・校庭を地域団体へ貸し出すこと」、が条件として与えられています。これは事業に組み込むのがやや難しそうですが、裏を返せば地域の方々との接点をもつきっかけにもなりそう。校庭はすでに幼稚園のお子さんたちの散歩コースとしても利用されているそうで、非常時だけでなく、日常的に地域の方々に開かれているような提案があると良いかもしれません。
次に、事業の安定性とは主に事業期間のことを指しているようです。原則5年以上の貸出期間とされていますが、できるだけ長く事業を継続することが望ましいとのこと。事業の実現性、継続性もポイントですね。とはいえ、実験的な取り組みに挑戦するような小粒の提案を受け入れにくい点は、やや残念。
最後に、土地賃貸借の価格については事業者から自由に提案を受け付けることになっています。当然高い方が有利ですが、地域への貢献度や事業の内容によっては、無償賃貸借できる可能性もあるとのこと。ここは戦略的に提案に盛り込みたいところですね。 活用提案の受付期間は8月26日(月)〜9月6日(金)ですが、説明会&現地案内は7月10日(水)。結構時間的な余裕はありそうなので、じっくりゆっくり計画をたててのぞめそうですね!