公共施設オープンリノベーションマッチングコンペティション 有効な応募方法

総務省が主催する公共施設オープンリノベーションマッチングコンペティション。その内容を解説します!いまからでも遅くない、提案方法を理解してどんどんチャレンジしてみてください。

今回のコンペティションでは、予算も用意されている実施案件。新しい発想とアイディア、デザインで公共空間を変えるきっかけになる試みだと思っています。しかし、手続きの方法が複雑で建築家/クリエイターから戸惑いの声が聞かれているのも事実。そこで有効な応募方法を指南します。これはあくまでもアドバイスだと捉えて自由な発想で応募してみてください。

今回のコンペティションはおもしろい試みであると同時に、このような小さなトライアルから公共空間が有効に活用されるムーブメントつながっていくことを願ってます。

総務省がこのプロジェクトを実施するために、総額1.7億円の予算を準備しています。510の案件を想定しているので、1案件当たり1,700万~3,000万弱、住宅1つ分ぐらいの規模を実現できる可能性があります。

まず、総務省が制作した下記のサイトを見てください。

https://www.gservice.cloudjp.net/renovation/

この中に、日本中の自治体から約100のリノベーションや新しい活用手法を求めている公共空間がリストアップされています。

そこから、提案をしてみたいと思う案件を探してください。

コンペのフロー図
コンペのフロー図

その空間に対して直接提案するのもありえますが、より詳しい事情や背景を知るためには、自治体に直接問い合わせるのが適切だと考えます。(図面や写真など問い合わせによって提供してくれる自治体もあります。)

そこで自治体の意向や、どんな可能性を模索しているのかをヒアリングしてもいいと思います。

提案書を作成し、ウェブにアップします。

スクリーンショット(2015-08-13 7.45.22)
物件ページの末尾の提案ボタン

フォーマットはウェブサイトからダウンロードできます。

建築家やクリエイターからのからの提案を自治体が確認し、それを自治体から総務省に対して応募する、と言う順序で進められるようになっています。

だから、自治体との連携がとても重要になってきます。

応募された作品は公開され、もしコラボレーションを進めていた自治体と上手くいかなかったり、今回のコンペでは選ばれなかったとしても、そのアイディアの著作権は提出した建築家やクリエイターに持続するので、他の自治体とのマッチングにより新しいプロジェクトにつながっていく可能性もあります。

審査をするのは、北川フラム氏、隈研吾氏、古谷誠章氏、政所利子氏の豪華布陣。

総務省にヒアリングしてみると現段階で分かっているのはおよそ上記のようなフローです。

締め切りが迫っていますが、チャンスではあると思います。

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