国民年金保養施設をホテルに
かつて全国各地に数多くあった国民年金保養施設。ある時期にその多くが民間に売却されました。この施設もそのうちのひとつで、平成20年に民間譲渡され、以後ホテルとして運営されています。
当初は地元常陸太田の冠婚葬祭や会議、祝賀会などなにかと稼動していましたが、オーナーの代替わりをきっかけに隣接する里山や地域の魅力を提供するライフスタイルホテルを目指し、昨年新たなスタートを切りました。
部屋も人も少しづつ育てていく
客室数は20室とそれほど多くはないのですが、広間やバンケットなどを備えているため述べ床面積は1000坪にもおよぶ大きな施設。それなりに老朽化している部分もあり、一気に刷新しようとすればそれなりの投資が必要となってきます。しかしオーナーは、既存の良いところをできるだけ活かしつつも必要なところを少しずつリノベーションし、数年掛けてゆっくりとホテルを育てていくような方法を選びました。
ただし、ゆっくりと言いつつも、それはハードの部分。精力的なオーナーは、人材の発掘や新しいサービスの開発を次々と行い、ソフト面は着実に進化を遂げています。
また、地域との連携も強め、様々なイベントを企画することで、街づくりの拠点として、あるいは人と人とを結びつけるハブのような場所にもなっているのも特徴。保養所のときにはなかった活気に満ちた施設へと現在進行形で変わりつつあります。