公共R不動産のプロジェクトスタディ
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初代・路上のオープンカフェ
モア4番街

広い道路の両側に設置されたカフェ用の席

危険な道をなんとかしたい

「モア4番街」は、1986年に新宿駅東口前の新宿通りと靖国通りをつなぐ区道として整備された道路。
石畳の広い歩道を備え、街の賑わい創出に一役買うことを期待されていましたが、90年代に入ると、次第に違法駐車・違法駐輪・ゴミの散乱など、多くの問題を 抱えるようになり、道路としての機能を果たせなくなってしまいました。
物陰で薬物の売買が行われるなど、治安悪化も懸念される中、なんとか道路を活用できないかと、区と新宿駅前商店街振興組合が方法を模索。そこで2005年から、社会実験としてオープンカフェを設置することになりました。カフェの運営主体には、違法駐車等に対抗するため365日運営できる地元の事業者を、ということで、新宿駅前商店街振興組合を選定。歩道にカフェ2店舗を設け、原則年中無休、車両規制を行い歩行者専用となる営業時には、車道にテーブルと椅子を設置。すると実施後は、違法駐車や放置自転車が激減しました。

2011年オープンカフェ本格設置

7年間の社会実験期間を経て、効果が実証されたことと、2011年の道路施行令改正※もあり、2012年11月から、ついにオープンカフェが本格設置されることに。社会実験中は道路占有料は発生していませんでしたが、本格設置以降は振興組合が区に対して道路占用料を支払って運営しています。

※2011年10月に都市再生特別措置法等が改正施行され、都市再生整備計画の区域内の道路上に食事施設等の設置ができるようになりました。

にぎわう街のオアシスに

実際に訪れてみると、休日は満席状態。日本一の乗降者数を誇る新宿だからこその賑わいともいえますが、人でごった返す大通りと直結する通りにありながら、座って一息つけるのはありがたいもの。元々石畳の広い道路だったことも、他の道と違う、くつろげる雰囲気を生み出した要因かもしれません。
暖かい季節には街路樹の緑が木陰を作って、気持ちよさもアップしそう。ぜひ一度訪れてみては。

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