「公共不動産データベース」とは、全国の遊休公有財産の情報を一元化したサービス。自治体は簡単な操作で物件情報を登録することができ、民間事業者は面積や築年数など整理されたデータ項目と写真が大きく見やすいデザインで、全国の遊休公有財産情報を一気に検索することができます。
そんな公共DBの中から、公共R不動産のメンバーが、自身の興味のあるテーマに沿って、3件をピックアップしていきます。
※公共R不動産による独断と偏見でピックアップしています。
物件の詳細は、各リンクの物件情報と問合せ先からご確認ください(閲覧には会員登録が必要です)。また、データベース内の物件は常時更新されているため、リンク先の物件の掲載が終了しているものもあります。ご了承ください。
三角出窓のレトロ校舎
元教業小学校(京都府京都市 )
https://db.realpublicestate.jp/estates/5301
第23番組となる教業小学校。現校舎は1932年竣工で、玄関上部の三角出窓の意匠が特徴的。下階のみ細いタイル貼りになっているところもかっこいい。設計は京都市の営繕課とのことで、この時代の営繕課の気合を感じます。
まるで洋館の趣
元新洞小学校(京都府京都市)
https://db.realpublicestate.jp/estates/5308
第33番組となる新洞小学校。現校舎は1929年(昭和4年)竣工で、塔屋の付柱や縦長アーチ窓など、古典的な意匠が印象的。アプローチも緑豊かで、小学校でありながら洋館のような趣も素敵です。
シャープに変身しそうなポテンシャル
元西陣小学校(京都府京都市)
https://db.realpublicestate.jp/estates/5297
第5番組となる西陣小学校。現校舎は1935年竣工で、今回紹介した中では装飾が少なめな比較的モダンなデザイン。RC造3階建ての北校舎と木造の本館、RC造平屋の体育館で構成されています。端正な中にも端々にこだわりが感じられてこちらもかっこいい!
*****
リリースから約3年半、全国の自治体から続々と公共不動産が掲載されてきています。まずは一度ご覧ください!
公共不動産データベース(公共DB)
前回の、公共不動産データベースの「今」をピックアップ!記事で、矢ヶ部さんが、京都の歴史的な趣のある廃校が多数登録されていると言及されていたのが気になり、ピックアップしてみました。
いずれも、番組(ばんぐみ)小学校といい、明治維新後の明治2年、京都の町衆たちの手により、当時の住民自治組織であった「番組(町組)」を単位として創設されたもの。全部で64つあるこの番組小学校は、今でも学校として使われているものもあれば、その建築的な特徴を活かしたホテルなど他用途に転用され民間活用がなされているものも。京都市では、こうした市内中心部にある学校の跡地活用を通して、地域に親しまれる新たなまちづくりの拠点を創出する知恵と工夫に満ちた民間提案を受け付けているそうです。