トンネルの意外な活用法
旧国鉄が建設を計画し、国鉄改革で開業に至らなかった幻の鉄道・佐久間線の相津トンネルを旧国鉄清算事業団から浜松市(旧天竜市)が無償譲渡されました。
現在は、そのトンネルを地元有志による地域産業観光研究会が浜松市から借り受け、ワインセラーとして活用しています。鮮やかな緑に囲まれたエントランス、トンネル内の苔むした壁面、そんな場所が、時を経るごとに深みを増していくワインの寝床になっています。
トンネル内には200mにわたってワインを貯蔵する木製のラックが並び、 市民や酒造業者に貸し出しています。トンネルは、年間を通じて内部温度は15〜17°C、湿度は70〜80%に保たれるため、ワインの貯蔵に極めて優れおり、実用性の高さも折り紙付き。しかも、その環境が空調などの設備をつけずに得られるので、管理コストも低く、リーズナブルな価格で預け入れが可能です。全国からワインの愛好家たちがこぞって足を運ぶスポットとなりつつあります。
また世界のワインの産地から研究会が輸入した140種類のワインを試飲・購入できるという嬉しいサービスも。
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上記の記事については、公共R不動産が編集・執筆した書籍、
「公共R不動産のプロジェクトスタディ 公民連携のしくみとデザイン」でもご紹介しています。
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