馬場正尊の建築レポート|広島県福山市「iti SETOUCHI」

公共R不動産ディレクターの馬場正尊が気になる建築を訪ねるシリーズ。 今回訪れたのは、広島県福山市の「iti SETOUCHI(イチ セトウチ)」です。中心市街地にある遊休化した大型商業施設の1階のみを活用したまちの新しい居場所。現場から空間をレポートします。

1992年、中四国地方で最大規模の百貨店として開業した「福山そごう」。その後を継いだ大型複合商業施設「エフピコRiM」(2020年8月閉館)の1階をリノベーションして、新たなまちの拠点が誕生しました。市が所有している建物を地元の福山電業株式会社が定期借家し、同社が投資してリノベーションをしたプロジェクトです。

「都市の中の“小さなまち”」をコンセプトに、施設内にはフードや物販のほか、ワーキングエリア、DIY スタジオも備えています。施設の延床面積の半分以上をパブリックスペースとし、商業施設でありながら公共性の高い空間です。

近年、地方都市の中心部で巨大商業施設の閉館が相次ぎ、遊休化した建物の活用が課題となっています。iti SETOUCHIはこうした地方都市の課題を解決する可能性のひとつとなっていくかもしれません。

iti SETOUCHI
https://iti-setouchi.com/

福山電業株式会社
https://tovio.com/2022/07/11/itisetouchi_opena/


#馬場正尊の建築レポート
OpenA/公共R不動産ディレクターの馬場正尊が気になる建築を訪ねて動画でお届けするシリーズ。
アーカイブはこちらから。
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