父親たちのブレストから始まった野外映画館
これが2回目の開催となった「ねぶくろシネマ」。きっかけは、調布在住の父親たちが始めた「調布を面白がるバー」というブレスト飲み会でした。映画の撮影所があった調布市は「映画のまち」を宣言してきましたが、当時は映画館もなく市民には実感がありませんでした。家族で気兼ねなく映画を観られる環境をつくれないかという議論の中で出てきた「多摩川の橋脚に映画を映して芝生の上で観たら気持ちいいのでは」というアイデアを実現すべく、パッチワークスという会社を設立。橋脚は京王電鉄、グラウンドは調布市、それ以外の河川敷は国交省が管轄していましたが、2週間後には河川敷で上映許可を取りつけました。
「ねぶくろシネマ」は、2017年末で20回を超え、全国に広がっています。橋脚や壁、廃校、競馬場といった遊休不動産を活かすこともあれば、公園にスクリーンを設置することもあります。プロジェクター、スクリーン、音響設備、発電機、映画の著作権料など、1回の開催で30万円はかかるが、「呼ばれればどこへでも行きたい」と代表の唐品知浩氏は語ります。
上記の記事については、公共R不動産が編集・執筆した書籍、
「公共R不動産のプロジェクトスタディ 公民連携のしくみとデザイン」でもご紹介しています。
他事例や妄想コラム・インタビューも掲載していますので、ぜひご覧ください。