山形市は、ユネスコ創造都市ネットワーク加盟(2017年)を機に、地域に蓄積されてきた世界に誇るべきクリエイティブのチカラを産業振興に活かし、地域の未来に繋げていく「創造都市推進事業」を進めています。
その一環として、山形市立第一小学校旧校舎(=旧一小)を「創造都市やまがた」の拠点として再整備するQ1プロジェクトが進行中です。
旧一小は、山形市の中心市街地のど真ん中という立地。旧校舎の南側には新校舎が増築され、いまも子どもたちが日常的に通う学校と共存しています。さらにこちらの旧校舎は、昭和初期に竣工された鉄筋コンクリート造りで、当時の日本の最先端技術により建設された貴重な建築物であり、国の登録有形文化財となっています。建築物としての価値も高く、山形市民の学びの歴史でありシンボル的な存在なのです。
こちらの校舎を「創造都市やまがた」の拠点となる「やまがたクリエイティブシティセンター・Q1」に再整備するQ1プロジェクト。民間資本や技術、人材とクリエイティブシティ山形の映画やものづくりやデザイン、食、それを支える農業や産地としてのまちの魅力など、さまざまな要素を掛け合わせ、楽しいコンテンツ空間を創出しながら、公共性と収益性も両立させていくことを目指しているといいます。
本プロジェクトは〈 活用実験 → 調整工事 → 本格始動 〉という3段階のロードマップで計画が進行中。2019年度から始まった第一段階の活用実験フェーズでは、さまざまな実験やトライアルが実施されました。例えば、山形ビエンナーレやリノベーションスクールとの連携や、クリエイターや地域の企業を巻き込みながらのワークショップやクリエイティブ会議などを通して施設活用の可能性を模索。無事に活用実験フェーズは終了しました。
最近ではQ1のYouTubeチャンネルがリリースされ、Q1プロジェクトプロデューサーをつとめる馬場正尊と、佐藤孝弘山形市長との対談動画が公開されています。
「やまがたクリエイティブシティセンター・Q1」を舞台に、どのようなクリエイティブ産業が可能なのか? また、山形市のクリエイティブポテンシャルをどのように展開していくのか?といったテーマで語られています。前中後編の3本立てです。
2021年度からは調整フェーズに入り、本稼働に向けた工事や事業化への最終調整が進行中。2022年の運営事業の本格スタートがいまから楽しみです。
詳細はQ1公式サイトよりご確認ください。
https://www.yamagata-q1.com/
参照:リアルローカル山形