トライアルサウンディング始めました@千葉県佐倉市
「はじめました〜♪」というどこかで聞いたことがあるこのフレーズ。芸人のAMEMIYAさんも実は佐倉出身なんです。
はじめまして。佐倉市佐倉の魅力推進課の向後です。さて、今回、市が所有する2棟の古民家(旧今井家住宅・旧平井家住宅)について、トライアルサウンディングを実施することにしました。トライアル・サウンディングとは、行政が活用を検討している敷地や物件に対し、いきなり事業者募集やサウンディングを実施するのではなく、民間事業者が検討中の事業を、まずはトライアルで実施してもらう期間を設けるという制度。官民両者ともその結果をフィードバックし、その後の公募に活かしていくための新しいプロセスです。
明治時代に建てられた2つの古民家
旧今井家住宅・旧平井家住宅はどちらも明治時代に建築され、国登録有形文化財となっている商家住宅です。
旧今井家住宅は、うなぎの寝床と呼ばれる南北縦長の敷地(約840㎡)に平屋建ての主屋と座敷棟(約100㎡)、2階建ての土蔵(1階約20㎡)が建ち、奥に中庭が広がります。旧平井家住宅は、2階建ての主屋(1階約83㎡)と奥に続く座敷棟(約60㎡)、主屋の隣に建つ2階建ての脇蔵(1階約29㎡)からなります。この歴史ある2棟の建物について、トライアルサウンディングを実施し、近い将来、民間事業者による活用を目指したいと考えています。
佐倉市ってどんな場所?
千葉県佐倉市は、県の北西部に位置し、東京から電車で60分ほど。タワーマンションが建つ都市的な一面もありつつ、のどかな田園風景が広がる、都市と農村のバランスがとれたまちです。日本一の面積を誇る印旛沼(いんばぬま)周辺の豊かな自然、城下町としての歴史、長年にわたり育まれてきた文化など、知れば知るほど面白さが溢れ出てくるまちです。
江戸時代に土井利勝により佐倉城が築かれ、最盛期は佐倉藩11万石の城下町として栄えました。その中心が旧今井家住宅と旧平井家住宅がある新町通りです。佐倉城の建物は残っていませんが、公園として整備され、県内で唯一日本百名城の認定を受けています。また、旧城下町のエリアで行われる「佐倉の秋祭り」では、新町通りが毎年多くの人で賑わいます。
明治時代から第二次世界大戦が終わるまでは連隊(陸軍の部隊)のまちとして栄え、その後も、地域の中心として商店や官公庁が集積し、多くの人々で賑わっていたようです。しかし、産業構造の変化とともに徐々に衰退していきました。
新町通りの次なるフェーズへ
現在、新町通りは過渡期を迎えています。今年3月には図書館や子育て交流センターが併設された「夢咲くら館」がオープンし、多くの子育て世代や地域の高校生に利用されています。江戸時代に築かれた城下町の上に明治から令和までそれぞれの時代の建築物が建ち並び、他にはない歴史的な趣を感じることができる不思議な街並みを醸しだしている新町通り。これまで積み重ねられてきた歴史・文化から新たな価値と賑わいを創出していくため、旧今井家住宅と旧平井家住宅の活用は地域にとって重要なプロジェクトであり、地域の方々や建物を活用する民間事業者の方々とともに新しい歴史を紡いでいきたいと考えています。
トライアルサウンディングを実施する理由
実は、コロナ禍前にサウンディング調査を実施したところ魅力的な民間事業者にご参加いただきましたが、具体的な案件化には至りませんでした。
そのような中で、常総市によるトライアルサウンディングの事例を知り、佐倉市でもいつかやってみたいと思っていました。民間事業者の皆さんも行政も実際に建物を利用して事業をトライアルすることでわかることがたくさんあると思いますし、市民の皆さんや利用者さんにとっても未来の風景のイメージが湧いて、期待感が高まるように思います。
今回のトライアル期間は短いですが、できる限りたくさんの民間事業者の皆さんにご参加いただきたいですし、そこでの出会いを大切にしていきたいと思っています。ぜひご参加ください!
●トライアルサウンディングの内容
場所:旧今井家住宅、旧平井家住宅
募集期間:令和 5年 7月24日(月)~令和 5年12月14日(木)
暫定利用可能期間:令和 5年 8月 7日(月)~令和 5年12月28日(木)
実施日数:1日~1か月
申込方法:市HPに掲載されている募集要領をご覧ください。
HP:https://www.city.sakura.lg.jp/soshiki/sakuranomiryoku/oshirase_kanko/17627.html