ココ、天王寺公園デスカ?
1990年以降、野宿者や青空カラオケ店などの増加、動物園の来場者の減少などの事情を背景に、天王寺公園の周囲は約2.5mの柵で囲われ、有料化されていました。転機が訪れたのは2014年1月。関西国際空港に直結する天王寺ターミナルに隣接するポテンシャルを活かすため、大阪市が「エントランスエリアの魅力創造・管理運営事業者」を募集。2段階の公募型プロポーザルの末、事業者に、近隣の商業施設「あべのハルカス」を運営する近鉄不動産が選定されました。
貸付期間は20年間。整備費・維持管理費はすべて近鉄不動産の負担で、同社は約14億円を投資して整備、年間約3,000万円の公園使用料を大阪市に支払い、テナントへの賃料から投資を回収していくスキームです。テナントは、子どもたちの遊び場やペットグッズの店、カフェなど、公園の利用者と親和性の高い施設ばかり。
2018年3月末には通算来場者数が1,000万人を突破。オープンから約2年半、年間400万人以上のペースで推移しています。この広場への集客数は、確実にエリア一帯によい影響を与えています。
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上記の記事については、公共R不動産が編集・執筆した書籍、
「公共R不動産のプロジェクトスタディ 公民連携のしくみとデザイン」でもご紹介しています。
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