2017年の都市公園法改正によるPark-PFI制度導入により、民間企業が公園整備に参画できる状況が広がり、これまでの行政主導型による画一的な公園から民間のクリエイティブな発想やアイデアを活かした魅力的な公園が増えてきています。
それぞれ異なる個性を持つ場所が増え、市民にとっても過ごしたい場所が増えているという状況は広がっている一方で、運営者の収益性に比重が置かれるあまり、利用者が限定されていると感じてしまうような公共空間を目にする機会も多くなっています。
さらに、市民のクレームにより公園が閉園になってしまうといったニュースも話題になったように、本来は誰しもが自由に過ごせるという「多様性」と「寛容さ」を持って然るべき公共空間が、少数派の大きな声により、多数の市民が利用を制限されるケースも全国各地で発生しています。
これらに共通する課題のひとつとして、公園の運営者である行政、整備運営に関わる民間企業、利用者である市民、それぞれの「関わり方のデザイン」について話し合う必要があるのではと考えました。公共性と収益事業としてのバランスを取りながら、空間全体をデザインするにはどういった観点が必要なのか。また、行政・民間企業・市民がどのようにコミュニケーションを取り、目線を合わせながらマネジメントをしていくべきなのか。
そのヒントを探るべく、トークゲストにニューヨーク市公園局都市計画&GISスペシャリストの島田智里さんをお迎えします。ニューヨーク市公園局では、地域ごとの特徴にあわせたマネジメントの形を採用しており、行政・企業・市民がそれぞれの役割を果たしながらマネジメントを行っている事例が多数あります。ニューヨーク市での事例を紹介いただきながら、行政・企業・市民のパートナーシップで育む公共空間のあり方について、皆さんと考えていけたらと思っています。
また、コロナ禍で起きたパブリックスペースの活用の変遷についてもお話しいただきます。
ニューヨーク市の公園にまつわる公園局の様々な取り組みについては、以前公共R不動産主催のイベントにて登壇いただいた際のレポートをぜひご覧ください。
前編:https://www.realpublicestate.jp/post/4338/
後編:https://www.realpublicestate.jp/post/4341
【ゲスト】島田智里(ニューヨーク市公園局 都市計画&GISスペシャリスト)
米・ニューヨーク市在住。京都府立大学農学部を卒業後、2007年にニューヨーク市立ハンター校で都市計画修士号取得。在学中、Manhattan Borough President’Officeによる初の都市計画プログラムで第一期生に選出され、以来さまざまな地域開発プロジェクトに携わる。同年、JPモルガン主催の地域コミュニティ開発デザイン懸賞コンペで一位受賞。その後、ニューヨークの建築会社勤務を経て現職。2012年にアメリカ都市計画学会ニューヨーク支部経済開発グループ長に就任。
【ナビゲーター】飯石藍(公共R不動産メディア事業部マネージャー/株式会社nest取締役)
公共空間活用に関するメディア「公共R不動産」にて、公共空間活用に関する情報発信、発注のプロセスデザイン、リサーチなど、公共空間のクリエイティブな活用に向けた様々な事業を企画推進している。また、2017年から東京都豊島区の南池袋公園・グリーン大通りにてイベントや実験からハード・ソフト両面から都市政策につなげていくプログラム「IKEBUKURO LIVING LOOP」を推進。九州では、民間が作る公園「ちはや公園」の立ち上げ・運営の仕組み構築等に携わり、公民ともにまちの居場所を作るためのプロジェクトに関わっている。
【開催概要】
・日程:2023年5月9日(火)14:00〜16:00(開場13:30)
・場所:Un.C -Under Construction(東京都中央区日本橋馬喰町2-7-15 6F)
・参加費:会場:2,000 円 オンライン:1,500円 ※peatixによる事前決済となります
・定員:会場:30名 オンライン:80名 ※お申し込みいただいた方にはアーカイブ配信いたします
・主催: 公共R不動産
【お申し込み】
以下のページにアクセス、お申し込み・決済をお願いいたします。
https://republictalk01.peatix.com/
ご注意事項
①本イベントは事前決済制となります。
②キャンセル等による返金は一切不可となりますので予めご了承下さい。
【お問い合わせ】公共R不動産
(mail) info@realpublicestate.jp
(担当) 飯石